HOME 粟生線ブログ駅長 みーたん

東日本大震災の被災地と鉄道。

テーマ:その他 


東北旅行のことにつきまして、感じることがありましたので紹介させていただきますね。
3泊4日の東北旅行で石巻を訪れました。
kimg0278
駅周辺は一見すると平穏を取り戻しておりました。
震災があったことを感じられるのはこの掲示だけ。
kimg0282
しかし、バスに乗って海岸沿いに行くと広がる光景は確かに震災があったことを物語っていました。
img_20161026_235253
今も残る、津波の爪痕。
img_20161026_235247
かつては人の営みがあったことを物語る、建物の基礎だけになった場所。
dsc06494
海沿いに広がる大きな壁は建設中の防潮堤でした。
img_20161026_235234
バスを降りると目的地までの移動手段はフェリーのみとなります。
目的地までのフェリーは繁忙期以外は1日3本。
島民の少ない島に向かうので、観光客の乗船が路線の維持に繋がっています。
フェリーも大切な公共交通機関ですからね。
kimg0288
私の目的地は宮城県沖に浮かぶ田代島でした。
猫の島としてテレビ等でも見たことのある方は多いのではないでしょうか。
漁業が主な産業で超高齢化が進み、島民以上に猫の数の方が多い島です。
東日本大震災でも大きな被害を受けましたが、猫のおかげで全国から支援が集まりました。
dsc06212
猫好きでない人からしたら「たかが猫」と思うかもしれません。
けれども、その「たかが猫」を求めて日本全国どころか世界中から観光客が集まるのです。
そして、島のみなさんにとっても大事な公共交通機関である1日3本しかないフェリーの維持存続にも繋がっているのです。
それってすごいことだと思いませんか。
dsc06323
島には売店もご飯を食べられるようなお店もありません。
自動販売機はありますが、飲食物は基本的に島外から持ち込むことになります。
dsc06354
ゴミの回収日も限られているので、持ち込んだゴミは各自持って帰るのがルールです。
まともに英語すら通じないのに、それでも世界中から観光客が押し寄せるのです。
dsc6450
「不便だ」「本数が少ない」と言うのは簡単なことかもしれません。
けれども、そんな価値では計り知れないものがあるのだということをこの島は教えてくれたような気がしました。
dsc06422
猫カフェのような高貴な猫ちゃんはこの島にはいませんが、自由気ままな猫に癒されたい方は是非とも訪れてみて下さいね。
船酔いする方には難しいかもしれませんが。
dsc06368
名残惜しかったですが、帰りのフェリーの時間になったので島を離れました。
関西からだとゆっくりするなら2泊は必要になりますが、また訪れたいなぁ…。
dsc06454
石巻駅に戻ってからは、女川駅まで乗ってみました。
この区間は東日本大震災の影響で移線した区間になります。
kimg9669
駅舎は女川温泉ゆぽっぽと併設になっています。
時間がなかったから入れなかったけど、次来た時には入れるといいなぁ…。
kimg9666
石巻~女川間の車内では買い物や病院帰りで待ち合わせたわけでもないのに偶然知り合いに会って和気藹々するご老人や、学校帰りで友人との会話を楽しむ学生であふれていました。
1日11往復程度、1時間に1本もないので決して本数が多いとは言えません。
丁度この時、強風の影響で列車が速度を落として運転していましたが、誰も文句一つ言いませんでした。
15分に1本で少ないと文句を言ったり、5分遅れただけで怒る人が多い都市近郊鉄道からは考えられない穏やかさだと思いました。
私たちにもこれくらいの穏やかさが必要なのかもしれませんね。
余談ですが、列車が遅れた影響により、石巻駅に戻ってから乗る列車に間に合わず。
仕方なく次の列車に乗ったのですが…
kimg9683
まさかのラッピング列車に遭遇!
これはこれでラッキーだったのかも?!


 

  この記事へのコメント

コメントはまだありません。